倉本聰脚本・テレ朝の昼ドラマ『やすらぎの郷』のゴールデンウィーク特別編-後編 11話〜20話までのおさらい!

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11話〜15話あらすじ

姫(八千草薫)の“意地”に心打たれる

テレビに功績のあった者だけが入れる老人ホーム「やすらぎの郷」。

菊村栄(石坂浩二)はある日、ここで“姫”こと九条摂子(八千草薫)から1枚の絵の“鑑定”を頼まれる。その絵は、最近亡くなった「やすらぎの郷」の入居者の形見としてもらった古い絵だったが、栄が見たところによれば、その絵はあの横山大観の名作の下絵!

本物であれば数千万円の価値があるが、そんな価値のあるものとは全く知らなかった姫は困惑し、形見として譲ってきた入居者の遺族にその絵を返そうとする。

しかし、この話に首を突っ込んできたのが、たまたま姫の部屋を訪れていた“お嬢”こと白川冴子(浅丘ルリ子)と水谷マヤ(加賀まりこ)。ふたりは絵の価値を知ると、姫に対して「(絵は)黙っていただくべき!」と強く進言。

「返す」という姫と押し問答が繰り広げられ、しまいにはお嬢が栄に対して、「あんたが(絵に価値があるなどと)余計なことが言うのが悪い!」と暴論ともいえる言葉を投げかける。

この、とんでもなく高価なものなのかもしれない形見分けの絵を、黙ってもらうべきか、それとも返すべきか? 結論の出ないうちに、摂子の部屋に呼んでいた遺族がやってきてしまう。

お嬢とマヤは、姫が「絵を返却する」と言い出さないようにさまざまな妨害を試みるが、ついに姫は、絵が非常に価値をもつものである可能性について説明したうえで、「この絵は返す」と遺族に話した。

しかし、これに対して遺族も、価値を理解したうえで「もう譲ったものだから」と聞かない。この、善意と善意がぶつかり合う様をみた栄は深く感動し、「これは私が預かって、施設を通して鑑定に出す」と結論づける。

お嬢とマヤは、「姫、あなたバカねぇ」と言いながらもどこか清々しい顔をしており、姫自身も「女の意地ってものがありますでしょ」と満足げ。

栄はそう言い放った姫に、「この人(姫)が猛然と愛しくなった。90歳を過ぎてもマドンナと呼ばれるこの人のかわいさと美しさは、こうして内面から出てくるものだとしみじみ思い知らされた」という感情を抱くのだった。

謎の作家「濃野佐志美」の正体がついに判明!

そんな出来事を終え、栄はつぎに、施設内にある「バー・カサブランカ」で元シャンソンの女王・及川しのぶ(有馬稲子)と再会する。

“添い寝フレンド”である貝田英信(藤木孝)とカサブランカを訪れたしのぶだが、彼女は認知症の症状が出始めていると言われており、実際にしのぶはお酒を飲みながら不可解なことを言い続ける。

しかし、そんなしのぶに「本当にボケてるのか?」と疑念の目を向けるのが、居合わせた“マロ”こと真野六郎(ミッキー・カーチス)。彼は、最近「やすらぎの郷」内で話題になっている“濃野佐志美(こいのさしみ)”という老人ホームのことばかり書く謎の新人作家の正体が及川しのぶなのではないかと話し出す。

しかしこの場では、こんな不可解なことばかり言う及川しのぶが濃野佐志美として作家活動をできるわけがないという結論に…。いったい、“濃野佐志美”は誰なのか? その正体は、「やすらぎの郷」の入居者なのか? 謎は深まる。

そんなある日、栄は、施設の理事長の妻・名倉みどり(草刈民代)から呼ばれた事務所で、偶然にも「マル秘扱 濃野関係」と書かれた封筒を目撃してしまう。栄は事務所を出た後、同席していたコンシェルジェの松岡伸子(常盤貴子)に“濃野佐志美”の話題を振ってみるが、伸子は「知らない」の一点張り。

ところがその日の夕方、栄は理事長夫妻に改めて理事長室に呼び出されることになる。

そこで栄が名倉修平(名高達男)とみどりに聞かされたのは、一言でいえば「濃野佐志美に困っている」ということと、「やすらぎの郷」の創始者であり名倉夫妻の親である加納英吉の戦時中のエピソードだった。

後に芸能界で大きなチカラをもつことになる加納英吉は、戦時中は「前線慰問隊」というところに所属し、人気の役者や歌手を満州などの前線へ慰問に送り込んでいた。その役者のひとりが、“姫”こと九条摂子。加納英吉は当時、九条摂子に心を奪われていたという。

そして当時、加納が行っていた“慰問”のひとつが、国に命を捧げるために飛ぶ特攻隊員たちに、飛び立つ前に大スターたちとの食事の席を設けるというもの。九条摂子も、その主旨を知らずにこれに参加したが、彼女は特攻隊員たちのことを思い、戦後にいたるまでこの“食事”について深く傷つくこととなった。

そして、このエピソードとともに栄を驚かせたのは、「加納英吉がまだ生きている」という話。

実は、謎の作家・濃野佐志美は、その最新作の中で、「加納英吉と九条摂子の深いつながり」「戦争中の特攻隊の秘話」など、前述の加納の過去にまつわる実話をフィクション仕立てで出版しようとしており、加納英吉はこれを阻止したいと思っているのだ。

理事長夫妻はそのことを栄に話し、栄に対して「濃野佐志美に出版を断念するよう説得して欲しい」とお願いをしてきた。

なぜなら、夫妻から告げられた“濃野佐志美”の正体は、亡くなった栄の妻・律子(風吹ジュン)の親友である女優の井深凉子(野際陽子)だったからだ。

はたして栄は、井深涼子をさりげなく説得し、最新作の発表をやめさせることができるのか?

16話〜20話あらすじ

“濃野佐志美”に心震える説得

テレビに功績のあった者だけが入れる老人ホーム「やすらぎの郷」。ここに入居した脚本家の菊村栄(石坂浩二)は、ある日、施設の理事長夫妻である名倉修平(名高達男)とみどり(草刈民代)からひとつの“頼まれごと”をした。

その内容は、“濃野佐志美”というペンネームの謎の新人作家の最新作『散れない桜』の発表を、濃野自身を説得して断念させてくれというもの。

なぜ栄が頼まれたかといえば、濃野佐志美の正体が亡くなった栄の妻・律子(風吹ジュン)の親友でありホーム入居者の女優・井深凉子(野際陽子)だったから。

そして、なぜ発表を断念してほしいかといえば、『散れない桜』には「やすらぎの郷」の創始者であり名倉夫妻の親である芸能界の大物・加納英吉にまつわる過去の悲しいエピソードが細かく書かれていたからだ。

さらに、そのエピソードは同じ入居者である戦前から活躍する大スター・九条摂子(八千草薫)も関係している悲劇…。意を決した栄は、井深凉子を人里離れた小料理屋『山家』に誘い、ふたりで話す時間をもつ。

すると凉子は、「やすらぎの郷」の中で見聞きしたネタを題材に小説の構想を練り、書いて発表していたことを白状する。栄は、“ネタ元”に許可を取らない凉子の行為を「パクリ」だと非難するが、凉子は意に介さず、なんと栄と亡き妻との“ある事件”を下敷きにした小説もすでに発表していると言ってくる始末。

栄はこの話に狼狽するが、この後、「物書きには物書きの、守らなくちゃいけない鉄則がある」と自らの脚本家としての経験から得た教訓を凉子に伝え、熱い説得を始める。

栄が伝えた経験とは、「大切な人を傷つけてしまった経験」だった。

栄は、過去に脚本し大ヒットした作品で、“姑”がつぶやく名台詞を生み出し、それが流行語となった。このことに得意になっていた栄だったが、実はこれに傷ついていたのが、栄の母。母は数年経ってから、この流行語のことをもちだして、「あんなこと、わたし言ったかしら…」とポツンと言ってきたのだ。

栄にとってはただ思い付いただけのセリフだったが、母は自分が言ったことだと人知れず傷ついていたことがわかり、栄は衝撃を受けた。そして、物書きの責任を強く感じた。そうして導き出された物書きの“鉄則”が、「たとえ百万人を感動させられたとしても、一人を傷つけちゃいけない」というものだ。

この話を、熱く、心揺さぶらせる口調で語る栄の説得に、凉子も自身が『散れない桜』のモデルになっている加納英吉や九条摂子を傷つけることになると悟り、出版の取り下げに同意することとなった。

姫(八千草薫)が「呪いの儀式」を提案?!

しかし! 凉子はこの出来事のあと、『散れない桜』の出版取り下げには同意するが、正論ばかり言って封じ込めてきた栄への「復讐」として、栄が亡き妻の律子を自殺未遂にまで追い込んだ、若き女優とのスキャンダル事件をモデルにした小説の続編を書くと言い始めた…。栄は再び、凉子に困らされることになる…。

そんななか、滑稽とも言える動きを見せていたのが、“お嬢”の愛称で呼ばれる白川冴子(浅丘ルリ子)と水谷マヤ(加賀まりこ)の仲良しコンビ。お嬢の78回目の誕生日パーティーが3日後に迫るなか、お嬢は「出席」の返事がきたのがマヤと姫(九条摂子/八千草薫)だけだったことをマヤに愚痴っていた。

というのも、かつてお嬢の誕生日パーティーといえば、招待されることが芸能界のステイタスだった時代があるほどの会だったのだ。

往年の栄華を忘れられないお嬢は、今年も高級ホテルの宴会場を予約。ところが、出席者があまりにも少ないためキャンセルしようとするが……なんと、請求されたキャンセル料は90万円!

お嬢は、自分はもっと早く亡くなると見積もっており、散々お金を使ってきてしまったため、もう「お金がない」、つまり90万円という高額のキャンセル料を払うことができないと施設内のバーで嘆く。さらにはマヤに、折半して「45万円ずつ払おう?」と提案し呆れさせる始末…。

バーに居合わせた栄たちもこれには閉口するが、そこに現れたのが、誕生日パーティーに参加の返事を出していた“姫”こと九条摂子だ。彼女は、「渡すつもりだったの」と言ってお嬢に祝儀を差し出し、断られても強引に半分渡してお嬢を慰める。

そしてさらに、お嬢の悔しさを晴らすために「“呪いの儀式”をやりましょう」と、聖女のような彼女からは想像もできない仰天の提案をしてきたのだった…。

from official site

 Luna+的見どころ解説+感想

八千草薫さんの演じる「姫」の戦時中の慰問活動のお話は悲しかったです。
きっと本当にこんなことがあったんでしょう。
それも特攻隊となれば、翌朝必ず死を迎える若者たちの士気高揚に自身が関わってしまったという過去がどんなに辛いものかは戦争体験が無くても感じ取れるものでありました。
幾つになっても心の奥底に忘れられずに仕舞っている辛さ。

それを解って施設でネタを拾い集めて小説にしている井深凉子がこの話を出版することをやめます。

八千草さんのホンワカとした品の良いお婆さまは前回も書きましたがまるで少女のようですよ。
この人が悩んでいるんです。
幸せに年老いて欲しい人でしたね。

その他のお茄子を使った呪いの儀式を提案する姫のホンワカさもまた良い感じです。
それにしても男子達お爺ちゃんになっても女性に翻弄されるさまが可笑しい!

ほんとうにこんな施設が用意されていたら1日でも長生きしたなぁって目標を持って生きて行かれると思いました!

原作本、今までに上巻と中巻の2冊が発売されてますのでご興味のある方は是非!


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